STEAM教育とは?日本の科学技術に向けた制作と子供の未来

育児・教育
  • 日本の宝!科学技術者の2人
  • STEAM教育について詳しく知る
  • 日本政府の科学技術制作と方針とは

□日本の宝!科学技術者の2人

日本の科学技術者で最近の人で有名な人、
まず思い浮かぶのは 本庶佑さん と 山中伸弥さん です。

本庶佑さんは、
京都大学で特別教授として教鞭をとられています。
彼は、がん免疫療法の開発に尽力し、その成果が認められ、2018年にノーベル生理学・医学賞を受賞しました。

彼の功績は、がんを治療する方法であるがん免疫療法の分野に大きな貢献をしました。がん免疫療法は、がん細胞を攻撃する免疫細胞の働きを強化することで、がんを治療する方法です。

本庶佑さんは、免疫細胞のブレーキとなる分子(PD-1)を抑制する抗体(オプジーボ)を発見し、臨床応用に成功しました。このオプジーボは、様々ながんに効果を示し、多くの患者さんの命を救うことができました。例えば、肺がんや腎臓がんの患者さんにも効果があることが分かっています。しかしながら、オプジーボには副作用もあり、使用には注意が必要です。また、がん免疫療法には、今後も多くの研究が必要とされています。そのため、本庶佑さんの研究成果は、がん治療の分野に新たな知見をもたらしたと言えます。

山中伸弥さんは、
京都大学iPS細胞研究所所長であり、2012年にノーベル生理学・医学賞を受賞した人物です。彼は、人工多能性幹細胞(iPS細胞)の作製法を開発し、その発明によって再生医療や創薬などの分野において大きな成果をもたらしました。彼が発明したiPS細胞は、体の成熟した細胞に遺伝子を導入することで、様々な組織や臓器に分化できる幹細胞に戻すことができる細胞で、この技術は今後の医療に非常に重要な役割を果たすことが期待されています。

山中伸弥さんは、iPS細胞の作製法を世界に先駆けて発表したことで、世界中の科学者たちから注目されるようになりました。その後、彼はiPS細胞の安全性や効率性を向上させるために研究を進めており、その成果は業界内でも高く評価されています。彼の研究は、人々の健康や医療に関する課題を解決するために、今後もますます重要な役割を果たすことが期待されています。

□STEAM教育について詳しく知る

STEAM教育は、
STEMには科学、技術、工学、数学が含まれます。
そして多様な分野を学ぶことができます。なぜSTEAM教育が重要なのでしょうか?現代社会では、科学技術分野において高度な専門性を持った人材が求められる一方、人文科学や芸術分野においても高度な専門性を持った人材が求められるようになっています。STEAM教育は、このような社会のニーズに応えることができる教育の概念であります。

加えて、STEAM教育を受けた学生たちは、より広範な分野に触れ、多様なスキルや能力を身につけることができます。例えば、STEM分野では、問題解決や論理的思考力を養うことができます。一方で、芸術分野では、創造性や表現力を養うことができます。そこで、STEAM教育では、STEM分野と芸術分野の両方を学ぶことができるため、より幅広い視野をもち、社会で活躍するためのスキルや能力を習得することができます。

STEAM教育は、多様な分野に触れることができるという点だけでなく、実践的なプロジェクトに取り組むことで、学習の意義や楽しさを感じることができる点にあります。
例えば、学生たちは、自分たちでアイデアを出して、プロジェクトを企画し、デザインやプログラミングなどの技術を駆使して、作品やアプリケーションを作り上げることができます。
このプロセスにより、学生たちは自己表現や自己実現の機会を得ることができます。また、学生たちに実践的なスキルや能力を養う上で非常に有効な手段であり、学びやすく、興味を持ちやすいという特徴もあります。

さらに、21世紀の職業に必要なスキルや能力を身につけるためにも重要と言われている、コミュニケーション能力、問題解決能力、創造性、協働性など、STEAM教育は、これらのスキルや能力を身につけるための最適な方法の一つであり、将来の成功に不可欠な要素の一つでもあります。

また、学生たちに世界的な問題について考える機会を提供します。例えば、持続可能性に関する問題や、医療、エネルギー、環境などの分野における問題が挙げられます。STEAM教育は、学生たちがこれらの問題について深く理解し、解決策を見出すための力を身につけることを支援します。

総じて、学生たちが多様な分野に触れ、実践的なプロジェクトに取り組むことで、自己表現や自己実現の機会を得ると共に、実践的なスキルや能力を養うことができる重要な教育手段と言われています。

STEAM教育のデメリット

例えば、STEAM教育には、科目が多岐にわたるため、一定の深さまで学びを進めることができないという欠点があります。しかし、この問題は、教育プログラムの改善によって克服することができます。
また、実践的なプロジェクトに取り組むことで、基礎的な知識や理論がおろそかになる場合があるため、バランスのとれた教育が求められます。しかし、実践的なプロジェクトは、学生が直面する現実的な問題に対処するための貴重な機会を提供することができます。
また、STEAM教育は、統合的な思考や創造力を鍛えることができます。このことは、既存の枠組みやルールに従うことが難しくなる場合があり、社会での適応性に影響を与える可能性があります。しかしながら、この問題は、生徒に、多様な状況に適応するためのスキルを教えることで克服することができます。
最後に、協力やコミュニケーション能力を養う機会が多数ありますが、このような機会が多いため、個人の責任や判断力が低下する場合があります。これは、教育プログラムに、個人の自律性を養うプログラムを組み込むことで解決する必要があります。以上のように、STEAM教育にはデメリットも存在しますが、適切な指導と教育プログラムによって克服することができます。

また、STEAM教育は、教育の現場だけでなく、産業界や社会全体にも影響を与えることが期待されています。STEM分野においては、高度な専門性を持った人材が求められていますが、STEAM教育によって、STEM分野の専門性と芸術的センスを兼ね備えた人材が育成されることが期待されています。これにより、イノベーションが促進されるとともに、アート分野においてもSTEM分野の知識を活用し、新たな表現方法を生み出すことができるようになります。

総じて、STEAM教育は、現代社会においてますます重要性を増しており、今後ますます注目を集めることが予想されます。

STEAM教育は、現代社会で求められるスキルや能力を身につけることができる概念であり、注目を集めています。しかし、芸術分野を統合することで、専門性が水増しされる可能性があり、教師のスキルや設備、予算などの課題も存在します。これらの課題を克服するためには、教育現場や政策の改善が必要です。

STEAM教育を導入することが上手にできれば、より多様な人材が育成され、社会が抱える問題解決につながる可能性があります。

□日本政府の科学技術制作と方針とは

日本政府は、科学技術の力を最大限に活用するために出している政策と方針について

  • 統合イノベーション戦略2022

令和4年6月に閣議決定された戦略は、
新しい資本主義の「成長」と「分配」の好循環を支えるために、科学技術・イノベーションのあり方を示しています。
この戦略は、
知の基盤(研究力)と人材育成の強化、
イノベーション・エコシステムの形成、
先端科学技術の戦略的な推進 の3本の柱を掲げています。

具体的には、知の基盤として、研究開発投資を増やすことや、人材育成のための教育制度の充実を図ることが挙げられます。
また、イノベーション・エコシステムの形成として、大学や企業などの連携を促進することや、スタートアップ企業の支援を行うことが考えられます。

さらに、先端科学技術の戦略的な推進として、人工知能やロボット技術、次世代通信技術などの分野において、競争力のある技術の研究開発を進めることが求められます。

このような戦略に向けて、2021年度から5年間で政府全体で約30兆円、官民で総額約120兆円の研究開発投資を目指しています。これにより、日本の科学技術・イノベーションの力強い発展が期待されます。

  • Society 5.0

サイバー空間(仮想空間)とフィジカル空間(現実空間)を高度に融合させたシステムにより、経済発展と社会的課題の解決を両立する、人間中心の社会を指します。
第5期科学技術基本計画において我が国が目指すべき未来社会の姿として初めて提唱されました。この社会は、現在よりも多様で、より多様な人々が生きることができます。誰もが自分の能力を最大限に発揮でき、自分自身の可能性を引き出すことができます。

IoT、AI、ロボット、ビッグデータなどの先端技術をあらゆる産業や社会生活に取り入れ、新たな価値を創出することで、誰もが快適で活力に満ちた質の高い生活を送ることができる社会を実現することを目指しています。この社会では、住民はより多くの機会を持ち、より高いレベルの教育や医療を受けることができます。また、この社会では、地球環境の保全や、災害対策もより効果的に行われます。社会5.0は、人々がより豊かで充実した生活を送るための未来を目指しています。

  • 第6期科学技術・イノベーション基本計画

令和4年3月に閣議決定された計画で、
2021年度から2025年度までの5年間の科学技術・イノベーション政策の基本的な方向性や目標を示しています。

この計画は、今後の日本の科学技術分野における発展に向けて、重要な役割を果たすことが期待されています。計画では、Society 5.0の実現に向けて、4つの転換を掲げています。これにより、科学技術・イノベーション政策において、新しい方向性を打ち出すことができるでしょう。

計画では、具体的な施策や数値目標を定めています。例えば、研究開発投資の拡大や人材育成の推進、産業競争力の強化などが挙げられます。これらの施策が実行されることにより、日本の科学技術分野の発展に大きく貢献することが期待されます。

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